「絵が好きだから」というだけで、美術大学の受験を目指してもいいのかと不安に感じてしまう高校生もいらっしゃるのではないでしょうか。美大合格した経験から感じたことをお話していきたいと思います。
絵が好きという理由だけで美大を目指せるのか
絵が好きで、美大に進学したいという気持ちがあり、目指す道に向かって努力ができれるなら、大丈夫です。
「絵に対する意識が高く、上手な人ばかりなのでは」と、不安になるかもしれませんが、予備校の入学時期はそれぞれ違います。中には、高校三年生の冬に入学する生徒もいます。やはり、早い時期に入学した生徒は描き慣れていて、その上手さに愕然とします。
初日の内容が、「籠と果物が机に置いてあるモチーフ」だったのですが、画面いっぱいに籠だけ(しかも網かごで初心者にしては難易度が高かった)を、描いてしまった記憶があります。
それでも、先生が丁寧に教えてくれますし、描く枚数が増えていくにつれて絵も上達するので、心配はありません。当時、先生から、「空間を描くんだよ」と指導されましたが、その時は、言われている意味が全く分かりませんでしたが。
言われた意味が、その時にわからなくてもいいんです!描き続けていけば、教えが頭の隅に残っていき、いつか点と点が繋がって線になるような、理解が一気に深まる時が訪れます。
それに、わからない、行き詰まってしまったときは先生や先輩、友達など相談出来る人が周りにたくさんいます。
そして、下手でも笑われたり、バカにされたりすることもありません。みんな同じ道を通って来たので、暖かい気持ちで迎えてくれました。
美大進学を親へ理解してもらう為にやったこと
身内に芸術家やデザイナーなどのクリエイティブ関係の仕事をしている方がいたり、芸大・美大出身者がいるご家庭なら、美術大学への理解があるかと思いますが、一般家庭の方は、美大受験の第一歩として、親を説得することが必要となってきます。
美大は特殊な世界です。親にとっては、「就職できるのか?夢を見るだけで終わってしまうのではないか」「学費が高額なのではないか」と、漠然とした不安を伴うことでしょう。
筆者は、身内に美大出身者がおらず、当然のごとく反対されました。それでも諦めず、美大出身者の家族とも親しい友人の協力を得ながら説得を続け、ようやく半年後に美大予備校への通学を許してもらえました。
ただし、浪人禁止という条件付きだったので、現役での合格者が多い予備校を選択しました。
この記事を書いた人

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都内の私立美術大学出身。
卒業後は映像制作会社、広告デザイン会社に勤務。
予備校時代、学校生活などを中心に綴っていきます。
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