「さあデッサンの練習をはじめるぞ!」という時に、用意するものは何ですか?
まず、紙と鉛筆が思い浮かぶと思いますが、どんな鉛筆を選べばいいのかさえ、全く知識がないとわからないものです。今回は、受験デッサンにおいて一番大切な鉛筆についてご説明します。
鉛筆は4H~6Bくらいまでを準備しておく
どこにでも売っている鉛筆はHBから2Bが主流ですよね。
デッサンでは、3H~5Bくらいまでを良く使います。実は鉛筆って10Hから10Bくらいまで種類があるんです。デッサン経験がない人に話すと、「そんなに種類があるの!?」とびっくりされます(笑)。
私が一番良く使っているのは、3Bです。Bは数字が大きくなるほど芯が柔らかく、濃くなり、Hは数字が大きくなるほど芯が硬く、細やかな描写ができます。鉛筆を上手く使い分けるからこそ、濃淡のある立体的なデッサンが描けるのです。
アタリをつけたり、形を決めるまでの描き始めは、芯が柔らかく、力をあまり入れる必要のない3B・4Bを中心に使う人が多いです。芯が柔らかいということはそれだけ消費が早く、折れやすいので、予備の鉛筆を最低3本はストックしておきましょう。大切な試験中に鉛筆を削る時間なんてありませんよ!
自分の好きなメーカーを見つける
鉛筆のメーカーというと何を思い浮かべますか?
いろんな文房具の会社が出てくると思いますが、デッサンにはデッサン用鉛筆というものがあるのでそれを揃えましょう。有名なのは大きく2社に分かれます。
ハイユニ(三菱鉛筆)
日本でもお馴染みの三菱鉛筆です。uni鉛筆(ユニ鉛筆)は、比較的どこにでも売っているロングセラー商品ですが、デッサン用には、もうひとつグレードが上のハイユニがオススメです。
見た目はuniと同じく深いワインレッドのボディですが、ハイユニには頭に金色の輪がついているのが目印です。
お値段もuniより50円くらい高い140円ほど。質感としては粒子が細かく、しっとりとした描き味になります。
ステッドラー(STAEDTLER)
こちらは日本ではあまり馴染みのない名前ですが、ドイツのメーカーです。デッサン用具を販売している画材屋などに大抵置いてあります。
こちらはさわやかな青色のボディで、長年デッサン鉛筆として愛されている老舗メーカーです。
ステッドラーは、uniよりもさっぱりとした描き味で、ザラザラしている印象があります。
値段は1本160円ほど。
ステッドラーの方が文房具としての馴染みが薄く、デッサンにはこちらを使用するという人が多い印象です。また青色のボディは落ち着いて集中できるという意見もあります。どちらもデッサン用として売られているものなので、自分の好みで選べば良いと思います。
私はどちらも併用していましたが、通っていた予備校の推奨がステッドラーだったので、そちらをメインに使っていました。
この記事を書いた人
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幼少期から絵を描くのが好きで、中高生の頃はずっと美術部に所属していました。
周りの方のご協力もあり、私大4年生大学に現役合格しました。大学時代の専攻は日本画です。
現在は事務職メインですが、イラスト制作の仕事も行っています。
自分の体験もふまえてアドバイスしたいと考えています。
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