美術系大学生の就職先と就活事情

美大生の就職事情が気になる受験生も多いのではないでしょうか。
美術系大学の就職事情についてお話していきます。

デザイナーが全て美大デザイン科卒ではない

デザイン系学科の美術大学生は、広告会社への就職が大多数ですが、最近は、制作会社・メーカー・ITシステム系も増えているようです。ファインアート(絵画系)は、学芸員、一般企業への応募が多かったりします。

しかしながら、デザイナーは美大卒ばかりなのかといえば、美大のデザイン専攻学科とデザイン職の就職の相関関係はあまり高くありません。デザイン系学科だけでなく、日本画科からアプリ開発会社に就職する学生もいたりします。

WEBコミュニケーションの一般化に伴い、開発ツールやプログラミングスキルがフリー化されたことこともあり、基本のデザインスキル(色彩学的な) + フロントエンドの仕事(オープン系の言語が使える)をこなすことができるとか、エンジニアと組んで仕事のできるデザイナーが活躍できる場所が増えています。

電通や博報堂を狙うなら有名美術大学に入るべき?

電通や博報堂が、有名大学(3美大とか)以外エントリー不可の場合もあるので注意してください。多摩美の学生がトラックで乗り込み、ポートフォリオを提出したと聞いたことがあります。すごいエネルギーですね。

自分の場合、紙系の広告会社はほぼ全落ち。新しいインターフェイス系システム会社は、単語知識レベルでさよならって感じ割と厳しめ。

業界大手博報堂系列のWeb系制作会社で、1次を通過したのが嬉しかったですね。個人的にサイトデザインが好きなADがいたので受けたんですが、2次面接で「3年間漫画漬けで趣味はバックナンバー収集ですと言ったら褒めてくれた?」ことに感動しました… 「講談社での受賞経験やそんなイラストテイストをデジタルコンテンツの今後充実に生かしたいです」位しかアピールできていません。

デザイナー求人ですから、問題発見→プロセス立案→問題解決、といったデザイン思考を話せればよかったのにとか、今となって反省しています。

デザインコンペや学外のデザインイベントの参加で、学生の作品をスキルアップしたようなセンスを洗練することが大事だと実感。企画や提案をどう通して、アイデアの実現能力と実行スキルをつけるか、そんなことを考えながら作品展や広告賞を見たりしていました。

私は、体験型広告やワークショップ型デザイン作品に興味を持っていたので、販促デザインに関わる会社を就業先のリストにあげていました。あとは、フリーペーパー制作経験から出版メディアも受けましたが、グラフィックというより決まった規格にあてはめる作業という感覚です。そのため、編集やディレクション能力の方が求められると思います。

就活を成功させるためにはアシスタントやインターン経験は有利かも

やっぱり、在学中からデザイン事務所で住み込むくらいの勢いで、CDアシスタントとかしてる人は、正社員で就職決まったりとかして世渡りも上手いですよね。そうゆう人は。

なんていうか、新卒の時点で会社の新人教育費削減に役立っているところが会社にとって有益だと感じました。イラストやカットの仕事を1本5000円とかでやって、相場や交渉術、業務契約のフローなんかを覚えるより、会社の戦力メンバーに選抜されるほうが、長期的なキャリア構築に役立ちそうだと。
なぜなら、組織に属した方が、斥衡能力や専門スキル両方が身に付くからです。業界人としての経験は、いずれフリーで独立する際にも必ず役立ちます。

芸能人も多くないし、学びが仕事に生きるのか不安な美術大学の就職率(就職者/卒業者)。本当は、就職者/就職希望者で換算するそうですが、本当に求職者か判断が難しいのと、それ以外の進路(進学など)が不明だったりするので、デザイン科の場合は、就職率がめちゃくちゃ低いってコトはないです。

美大で社会をクリエイティヴで変える人材が増えますように~!

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