美術大学の日本画科へ合格するために必要な実技試験内容と対策をご紹介していきます。
日本画の実技試験は水彩デッサン
日本画では、顔料という色のついた粉末状のものと、膠(にかわ)という動物性の粘着質のある材料を、溶かし混ぜて絵の具として使用します。
日本画の材料は準備が多いですし、膠などは前日に水でふやかしておく必要があるので、数時間で制作しなくてはならない実技試験には向いていないのです。
その代わりに、水彩絵の具で着彩を行うのです。美術予備校でも、日本画コースの着彩には、ほぼ水彩絵の具を使用します。
必要なのはデッサン力と構成力
日本画の実技試験では、ビンや植物、ボールや皿など、いくつかのモチーフを組み合わせたものをデッサンします。
美しく見える構図作り、物の質感の描き分けの能力を、同時に見極めるためです。
試験時間は6時間が一般的ですが、次の工程をすべて含めた時間となります。
- 構図決め(用意されたモチーフを自分で構成する)
- 鉛筆デッサン
- 着彩
構成が意外と大変なところなのです。デッサン力があっても、構成が下手では、見栄えが良くありません。構図をつくるコツがあるので、予備校では構図を決めるところから、練習を行います。
本当に使える画材を見極める
予備校で制作を進めていくと、自分に合った画材が見つかります。
着彩デッサンですので、基本的に色は見たままの色で塗らなければいけません。
自然物(果物・植物など)は、絵の具そのままの色では違和感があるので、絵の具を混ぜて自分で色を作りますが、色作りに何十分もかけていては、試験時間内に作品を完成させることができません!
そこで、「葉を塗るときはこの色」など、使う絵の具を決めておくとスムーズです。また水分量なども、数をこなすうちに覚えていきます。
筆も、いろんなメーカーから出ていますので、用途に応じて使い分けましょう。テーブルや布を塗るための大きいハケもあると便利です。
予備校の講師が、おすすめの絵の具や筆を教えてくれますので、悩んでいるときは相談してみると良いですよ。
この記事を書いた人
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幼少期から絵を描くのが好きで、中高生の頃はずっと美術部に所属していました。
周りの方のご協力もあり、私大4年生大学に現役合格しました。大学時代の専攻は日本画です。
現在は事務職メインですが、イラスト制作の仕事も行っています。
自分の体験もふまえてアドバイスしたいと考えています。
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