日本画科の美大1年生が学べること、学ぶべきこと

美術大学に入学したら何からどう学ぶのか、経験をもとに日本画科1年次のカリキュラムについてご紹介していきます。

基礎力よりも感性を磨くことが大切

美術大学には、短期大学と4年制大学がありますが、今回は4年制大学についてご説明します。

4年制大学の入学試験には、必ず実技試験があります。大学によって内容やポイントは違いますが、ほとんどの試験では、基礎のデッサン力が必須とされています。そのため、入学してからデッサンの授業が続くということはありません。

日本画の1年目について

私は日本画専攻でしたので、日本画の1年生のカリキュラムについて紹介します。

まず、日本画では、顔料という粉末を絵の具として使用しますので、その画材についての説明や基本の使い方の実践などを行います。その説明は最初の数回のみで、最初から実践で課題を制作していきます。塗り方や筆の使い方、応用などは自分で描いていって覚える、といった風でした。

また、最初はA3サイズくらいの小さいサイズから描きはじめます。課題の回数をこなしていく度にキャンバスサイズは大きくなっていき、卒業制作では自分よりも大きいキャンバスに制作することになります。

デザイン科などはまた違うとおもいますが、自分の感性を磨いていくことが美大生として一番大切なことだと私は考えています。

1年生のうちは、植物・風景・人物といろんな課題が出されます。2年生からは自由課題が増えてきますので、1年生のうちに、課題を通して、自分が描いていて楽しいもの、心惹かれるものが見つかれば、残りの大学生活がとても豊かなものになると思います。

1年生の頃からいろんなものにチャレンジしてみよう

もちろん、同級生でも年齢が違う人もいるし、絵を描いてきた年数や枚数、技術力も人それぞれ違います。

制作を進めていくうちに思い通りに描けないことや、周りと自分の違いに悩む時期が必ずあると思います。しかし、そこで諦めずに制作を続けれいけば、必ず自分の力になります。

1年間制作を続けて、「本当にこの専攻が自分に合っているのか」を見極める時期でもあります。

大学は小学校から高校までと比べ、自分で選べる自由度が高いです。「こうでなければいけない」という思い込みにとらわれず、やってみたいことはどんどん挑戦していってくださいね。

この記事を書いた人

マリ
幼少期から絵を描くのが好きで、中高生の頃はずっと美術部に所属していました。
周りの方のご協力もあり、私大4年生大学に現役合格しました。大学時代の専攻は日本画です。
現在は事務職メインですが、イラスト制作の仕事も行っています。
自分の体験もふまえてアドバイスしたいと考えています。

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