学費が高い美大生は奨学金をチェックしてみよう

大学受験となると、絶対について回るのがお金の問題です!
シビアですが、避けては通れません。今回は、奨学金制度を活用してみようと考えている人向けに、奨学金についてご紹介していきたいと思います。

大学生の2.6人にひとりが奨学金貸与を受けているというデータもあり、私自身を含め、周りの友達にも給付を受けている人は多いように感じます。

メジャーな日本学生支援機構(JASSO)の奨学金の種類

私が利用しているのは、日本学生支援機構(JASSO)の奨学金です。奨学金といえば、一番に出てくるのがこれではないでしょうか。今回はこれをメインに話を進めますが、もちろん他にも都道府県が実施している奨学金などもあるので、そちらも探してみると見つかるかもしれません。

日本学生支援機構では「貸与」型と「給付」型の奨学金がありますが、「給付」は海外留学のためのものなので、ここでは「貸与」、つまり「貸してもらう」タイプの奨学金になります。

貸与型の奨学金には、「第一種」と「第二種」があります。「第一種奨学金」は無利息で借りることができ、「第二種奨学金」は利息付きで貸与されます。

…と、ここまで聞くと、「第一種を借りるにはどうすればいいのか?」とか、「具体的にどのくらい毎月借りられるのか?」とか、色々疑問が出てきますよね。ここではとても説明しきれないので、詳しいことは学生支援機構のホームページを見てみると詳しく案内されていますが、重要なポイントだけ、抑えて生きたいと思います。

第一種の判定基準(予約採用の場合)

無利息の第一種奨学金を受けるには、学力基準と家計基準の2つの基準をクリアする必要があります

<学力基準>

(1) 高等学校又は専修学校高等課程の1年から申込時までの成績の平均値が3.5以上
(2) 高等学校卒業程度認定試験もしくは大学入学資格検定に合格した人、又は科目合格者で機構の定める基準に該当する人

<家計基準>

収入・所得の上限額の目安

世帯人数
給与所得者
給与所得以外
3人692万円286万円
4人
781万円
349万円
5人896万円464万円

無利息の第一種であっても、高校での成績も家庭の収入も平均程度であれば受けられるので、諦めずに申し込みましょう。たかが数%であっても、長期間の返済になると無視できない利息額になります。将来のためにも、受けられるものは全て受けるつもりで行動していきましょう。

美大ナビ編集部追記————————————————————–

ちなみに、家計基準で間違えやすいポイントがあります。
「4人家族で親の年収が800万円だから、第一種を受けられませんよね?」と勘違いする保護者の方も多いのですが、「所得≠年収」なんです。所得は年収額ではありません。

年収からいろいろ引かれた後の金額が所得となります。会社員の家庭で年収800万円なら、問題なく家計基準内に納まりますので、しっかり第一種で申し込みましょう。

また、ギリギリ超えてしまう所得のご家庭なら、会社員の方でも自営業の方でも、早めの節税対策で条件をクリアできる可能性があります。奨学金を検討し始めると同時に、節税対策の情報もチェックしてきたいですね。美大ナビでも、もっとお金に踏み込んだお役立ち情報を発信していく予定です。

「うちの年収だと第一種を受けられるかどうかわからない」という方は、お気軽にお問い合わせください。ご両親の「源泉徴収票」があれば、美大ナビ編集部より無料で回答させていただきます。(回答には48時間ほどお時間ください。)

<参考リンク>

日本学生支援機構(JASSO) 第一種無利息奨学金について

第二種は、第一種より学力基準も家計基準も緩和されています。

日本学生支援機構(JASSO) 第二種無利息奨学金について

奨学金の予約採用を知っておこう

奨学金には「予約採用」というものがあります。これは大学進学前に、あらかじめ奨学金の貸与を申し込むことができる制度です。前述の第一種奨学金の判定基準は予約採用の場合を記載しています。

「予約採用」と進学してから申し込む「在学採用」では、学力基準と家計基準に少し違いがあります。

予約採用では、「高校3年間の成績の平均が3.5以上」となっていますが、在学採用なら「高校2年と3年の成績の平均が3.5以上」なのです。高校1年生の時の成績が悪かった方なら「在学採用」を選ぶといいかもしれませんね。

家計基準にも、予約採用と在学採用では差があります。在学採用なら、私立大学で自宅外なら所得基準が緩くなるので、予約採用で家計基準の条件をクリアできなかったら、在学基準をチェックしてみましょう。
予約採用は、高校を通じて申し込みが出来るので、借りることが決定しているなら活用してみてください。

ただし、予約採用には進学前・進学後に手続きが必要なので注意してください!

奨学金の継続手続きを忘れずに!

学生支援機構の奨学金は、1年に一回継続手続きをする必要があります。これを忘れると、次の年には奨学金を受けることが出来なくなってしまいます。

大学によって異なるかもしれませんが、私の大学では大学事務局で継続手続きの書類を受け取り、それを参考にしながら各自インターネット上で継続手続きを行います。

この手続き、忘れて放置してしまう人もちらほら居たので要チェックです!美大生らしいといえば美大生らしいのかもしれませんが(笑)。

返済義務は忘れずに

もちろん、借りたら返さなければいけないのが奨学金です。最終的な返済額は選択する金額によって異なりますが、毎月の積み重ねによって、総額はちょっとびっくりするような額になります。

借りる手続きを進める前に、保護者の方と幾ら借りるのか、返済のことを含めてしっかり相談と確認を重ねて下さい。またそういった時には、日本学生支援機構の公式サイトに奨学金貸与・返還のシミュレーションがあることを知っておくと計算しやすいですよ!ぜひ活用してみてください。

この記事を書いた人

ユウ
1992年生まれ、広島県出身です。
公立大学を卒業し、現在は同大学院で油彩での制作を続けています。
ポートフォリオサイト:http://yusyu-t.tumblr.com

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