油絵で受験を目指していると、避けて通れないのが、木炭での石膏デッサンだと思います。今回は、石膏デッサン上達のポイントについてお話していきたいと思います。
美大受験の実技試験の定番「石膏デッサン」とは
石膏像は「ザ・美術」という感じですし、友達と「石膏像で誰が一番かっこいいか?」と盛り上がるのも定番ネタのひとつです。木炭セットを揃えたときは、本格的な道具たちにワクワクしたものです。
それでも、描くとなると、そう簡単には言ってられないですよね。初めて描いた石膏像はラボルトでしたが、これがもうとにかく似てない!描き直すにも木炭紙があっという間に真っ黒になってしまうというありさまでした。
使い慣れていない木炭という画材、描き慣れていない石膏像ですから、最初のうちは戸惑うことがたくさんあると思います。その上、最終目標は、木炭の調子だけで光やボリューム、質感全てを表現することです。参考作品と自分の絵の違いにクラクラしてしまうことでしょう。
石膏デッサンは描けば描くほど上手くなる
「どうしたら上手い石膏デッサンが描けるのか?」
これは、よく言われることですが、本当に練習あるのみなのです。逆に言えば、描けば描くほど上手くなるんです。
でもそれだけ言われても困ってしまいますよね。そこで、練習にプラスαして上達のヒントになったことを紹介します。
第一に、上手い人の描き方を真似してみることです。いきなりそっくりには描けなくても、画面への石膏像の収め方は真似しやすいと思います。参考書や大手予備校のパンフレットには、たくさん参考作品が載っていますし、身近な先輩や先生のデッサンもじっくり見せてもらいました。描いている後ろから邪魔にならないように、こっそり覗いて木炭のストロークや指での調子のつけ方を勉強したりもしました。
そして、木炭という画材の特徴を理解することです。木炭で出来ること、出来ないことをちゃんと頭にいれるだけで、絵の仕上がりがかなり変わるのではないでしょうか。扱いが簡単ではありませんが、木そのものの暖かさ、力強さが感じられる木炭はとても魅力的な画材です。気になってきたら、木炭に使われている木の種類や太さにこだわってみるのも楽しいですよ!
もしかしたら、「石膏デッサンって何の役にたつのか?」という疑問が浮かぶ人もいるかもしれませんが、受験期にしっかりやっていて損はなかったと思っています。スポーツの筋トレみたいなもので、技術的にもメンタル的にも、今の制作の栄養になっていると感じています。
この記事を書いた人
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1992年生まれ、広島県出身です。
公立大学を卒業し、現在は同大学院で油彩での制作を続けています。
ポートフォリオサイト:http://yusyu-t.tumblr.com
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